大家さんに結論!連帯保証人と家賃保証会社はどっちがいいの?
家賃滞納リスクに備える 連帯保証人と家賃保証会社
不動産投資において、入居者の家賃滞納リスクを軽減するためには、連帯保証人や家賃保証会社(賃貸保証会社)のいずれかを立てることが一般的です。日本では、賃貸住宅への入居に際し連帯保証人を求める事が慣習化していました。少子高齢化の影響もあり、連帯保証を頼める親、兄弟、親戚がいない人も増えています。また、2020年の民法改正で、個人が連帯保証人になるには極度額の定めが義務化されました。これにより、連帯保証人になる事を躊躇う人が増え、オーナー側も極度額以上の債務は請求できないために、契約の際には連帯保証人ではなく、家賃保証会社を利用するケースが増えてきました。国土交通省の調査でも、2020年の家賃保証会社利用率は8割になるとの発表もあります(※1)
不動産投資を行う上で、家賃保証会社を利用するメリットデメリットを、大家さんと入居者、双方の立場からご紹介します。
オーナー編~家賃保証会社利用のメリットデメリット
オーナーにとっての家賃保証会社のメリット
・家賃の入金が滞る事が無い
・連帯保証人を求める必要がないので保証人を立てられない入居者も受け入れられる
・家賃滞納や退去時の原状回復費用、訴訟費用など家賃保証会社が負担してくれる
・入居審査を保証会社に任せられる
・敷金など初期費用を抑えて他物件と差別化できる
オーナーにとっての家賃保証会社のデメリット
・家賃保証会社の審査が厳しいため、入居者の属性が限られる
・家賃保証会社の倒産リスクがある
・入居者の審査面で経験が身に付かない
・管理会社、仲介会社が指定する保証会社以外を選べない
入居者編~家賃保証会社利用のメリットデメリット
入居者にとっての家賃保証会社のメリット
・連帯保証人を立てる必要がない
・連帯保証人を頼める人がいない場合でも、賃貸物件を借りられる可能性がある
・家賃滞納によって連帯保証人に迷惑を掛けないで済む
・国籍、年齢、職業によって通常の入居審査に通りづらい人も入居できる可能性がある
入居者にとっての家賃保証会社のデメリット
・保証料などの費用が掛かる
・家賃滞納時の督促が厳しくなる
・保証会社を利用できない物件がある
・利用する保証会社を選べない
連帯保証人か家賃保証会社か?その結論は?
以上のように、不動産オーナーとして家賃保証会社利用のメリットとしては、入居者に連帯保証人を立ててもらう必要がなく、家賃滞納や退去時の原状回復費用を家賃保証会社が負担してくれるという点が挙げられます。そのため、不動産投資家は家賃滞納や退去リスクを軽減することができます。
一方、家賃保証会社のデメリットとしては、家賃保証会社の審査が厳しいため、入居者の属性が限られるという点です。
連帯保証人と家賃保証会社のどちらが良いかは、不動産投資家のリスク許容度や物件の属性によって異なります。これらのメリットデメリットを理解して、ご自身の物件とリスク許容度での選択をおすすめします。ただし現状の市況からは、家賃保証会社を利用する事を主に考え、賃貸経営を進めるのが王道という結論では無いでしょうか?