収益物件の問い合わせ率が最も高い都道府県は? 【楽待調べ】から考えた事
収益物件で問合せ率が高い都道府県とは?
投資用不動産ポータル「楽待」を運営する株式会社ファーストロジックが「収益物件の問い合わせ率が高い都道府県ランキング(上位25県)」を発表しました。2022年9月1日~2023年8月31日の1年間のデータとの事で、最近のトレンドとして認識しても良いデータ量だと思います。
個人的には上位25位と言わずに全順位が見たいと言うのが本音です。(その理由は後述します)
主要都市部から離れた中部地方、北関東エリアが上位に
調査によると、収益物件の問い合わせ率が高い都道府県1位は「長野県」、2位は「岐阜県」、3位は「茨城県」となり、トップ3はいずれも問い合わせ率が150%超。トップ10の内訳は長野県、岐阜県に加え、福井県、群馬県、静岡県、富山県と「中部地方」が半数を占めたようです。「北関東」の茨城県、群馬県、栃木県の3県もランクインしました。これは物件価格高騰による、特に主要都市部での利回り低下から、不動産投資家の都市部周辺エリアへの注目が高まっている証左であると言えます。
出典:不動産投資プラットフォーム「楽待」を運営する株式会社ファーストロジック調べ
公表されていない25位以下に着目
一方で、25位以下も見てみたいと思ったのは、ふたつ理由があります。まず25位以内に100万人以上の都市のある都道府県が25位以内に入っていない事です。もうひとつは、トップ10以下が問合せ率100%を下回っている事です。
ここでこの調査で定義されている、問い合せ率とは何かを確認すると、「※問い合わせ率:投資家からの問い合わせ数を楽待に掲載された物件数で割った値。」との事です。
と言う事は、10位以下の都道府県に関しては、掲載されている物件数より問い合わせ数が下回っていると言う事です。もちろん利回りが高かったり、リーズナブルな物件には複数問合せが来て瞬間蒸発的に買付が入り売れている現実があります。その逆で、全く問合せが無い物件が多く存在するのだなという事が推測できます。そしてもうひとつ、人口100万人以上の都市のある都道府県がランクインしていない事実は、物件の供給数が多いか、買主である不動産投資家の目線に合う物件が出ていない事が挙げられるのではないかと仮説が立ちます。
購入したい不動産投資家に希望的観測
この2点から、購入したい不動産投資家にとって(私もです)楽観的な見方が出来ます。
前提として2023年10月現在の不動産市況は、物件価格が上がっている売り手市場です。
・キャピタルゲイン狙いの試しに売り出してみようという物件が多い
・売主の希望価格で売れない物件は多くある
・そのなかには現金化を急ぐ背景がある物件もある
よって、しばらく掲載されている物件には、ネット上だけではなく、現地に足を運び内見をしたり、不動産会社と顔を合わせるなど積極的にアプローチをして、自分の合う利回りで指値交渉をしやすい状況なのではと感じました。もちろん、希望的観測です!不動産は二つと同じものがない不動産を人と人が取引をする、価格の無い相対取引です。自分の希望する利回りの価格で買える。そんな夢のような妄想を、この調査からしてしまったのです。
調査概要
調査期間:2022年9月1日~2023年8月31日
調査対象:楽待に掲載された物件のうち、インターネットで資料請求された物件
調査方法:資料請求された物件の所在地を市区郡ごとに集計
プレスリリース
https://www.firstlogic.co.jp/20231004/
楽待
https://www.rakumachi.jp/