ファミリー向け物件は家賃上昇のトレンド:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023年12月)アットホーム調べより
2023年12月全国の家賃動向:家賃は上がっているのか?
2923年の1年間で、東京23区の新築マンションの売り出し価格の平均が初めて1億円を突破したようです。建築資材の高騰、人件費の上昇に伴う建築費の上昇や金利上昇を見込んだ需要増など、新築物件の価格は上がる要素しか見当たらないと言えます。
そんななか、2023年12月の「全国主要都市の賃貸マンション・アパート」募集賃料の動向がアットホームより公表されました。この調査は全国10エリアでそれぞれ物件の面積帯ごとに前年同月とを比較しています。
不動産投資家の多くは、融資を受けて物件を購入し、得た家賃収入から返済をしていきます。この家賃こそが全ての不動産投資の基本となります。それでは2023年12月の家賃動向を見てみましょう。
家賃は上がっている。特にマンション・アパート共にファミリー向けが軒並み過去最高家賃を更新
マンションは11月に引き続き、全10エリア中、8エリアで全面積帯において家賃が前年同月を上回る
東京23区、東京都下、埼玉県、千葉県、仙台市、名古屋市、大阪市、福岡市の8エリアが全面積帯で前年同月の平均募集家賃を上回っています。これは前月11月の調査に続き上回っています。
マンションはファミリー向けの50㎡~70㎡が全エリアで上昇
マンションは、ファミリー向けが 11 カ月連続して全 10 エリアで前年同月を上回る。
アパートはファミリー向けが大阪市を除く9エリアで前年同月を上回り、7エリアで過去最高値を更新
東京 23 区、東京都下、神奈川県、埼玉県、千葉県、札幌市、仙台市、名古屋市、福岡市の 9エリアが前年同月を上回る。中でも東京都下、神奈川県、埼玉県、千葉県、仙台市、名古屋市、福岡市の7エリアが2015 年 1 月以降の最高値を更新した。
2023年12月 全国主要都市における賃貸マンションの平均家賃(面積帯別)※アットホーム調べ
2023年12月 全国主要都市における賃貸アパートの平均家賃(面積帯別)※アットホーム調べ
2023年12月家賃動向のまとめ
全国的にファミリー向けマンション・アパート共に募集家賃が、引き続き上昇しています。
全体としてはマンション、アパート、広さを問わず、前年同月と比較して概ね募集家賃は上がっており、上昇トレンドは変わらないという状況が見て取れます。
家賃の上昇や下降は、物件売却時の価格に大きく影響します。これは価格の算出を収益評価を元に行うためです。不動産投資すぐやる課も引き続き家賃の動向をウォッチしていきたいと思います。
<調査概要>
◆対象全10エリア
首都圏(東京23区、東京都下、神奈川県、埼玉県、千葉県)、北海道札幌市、宮城県仙台市、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、福岡県福岡市
◆対象データ
不動産情報サイト アットホームで登録・公開された居住用賃貸マンション・アパート(重複物件はユニーク化)
◆定義
・本調査では、入居者が1カ月に支払う「賃料+管理費・共益費等」を「家賃」としています。
・コメントでは、30㎡以下を「シングル向き」、30㎡~50㎡以下を「カップル向き」、50㎡~70㎡以下を「ファミリー向き」、70㎡超を「大型ファミリー向き」としています。
・本調査における平均家賃指数は2015年1月=100としています。
・上昇率は小数点第2位を四捨五入したものです。上昇率トップ3の表は、四捨五入前の数値に基づいています。
引用・転載