不動産投資の基礎知識

「不動産投資やめとけ」その理由と買ってはいけない物件とは?

「不動産投資やめとけ」その理由と買ってはいけない物件とは?

「不動産投資やめとけ」の検索数と関心の高さ

Googleでの「不動産投資やめとけ」の月間検索数はどの位だと思いますか?弊社調べですと4,400回です。これを多いと感じますか?少ないと感じますか?
対してポジティブなキーワードで「不動産投資メリット」の月間検索数は720回とその6倍も「不動産投資やめとけ」が調べられているのです。検索するユーザーの心理としては、大きな金額の投資ですし、誰にでも失敗したくないという思いからこれだけ関心があるキーワードだということが想像がつきます。やめとけと言われている内容を参考に、自身の投資判断に役立てたいと検索されているのではないでしょうか?

 

 

「不動産投資やめとけ」の理由

以前に報道もありご存知の方も多いでしょうが、かぼちゃの馬車事件のような投資家が騙される事件もあります。かぼちゃの馬車事件は不当な高い金額とはわからずに物件を購入し、融資での書類改ざんをされ、一括借り上げのサブリース契約が履行されず、業者は経営破綻し、個人投資家は返済が出来ずに自己破産に陥ってしまった人もいたと言う事件です。こちらはその後土地と建物と引き換えにスルガ銀行が返済免除を認めて民事解決との報道がありました。
この事件を知ると確かに不動産投資やめとけと思うのは理解できます。このような業者や不当な物件を購入するなど、騙されない為にも、不動産投資の知識が不十分なまま大きな金額を投資すること自体が不動産投資やめとけと言われる最大の理由です。
知識も無く「不動産投資やめとけ」という事です。
不動産投資には下記のようなリスクが存在する事を理解し知識を備えておくことが重要です。

 

「不動産投資やめとけ」に潜んでいる7つのリスク

「不動産投資やめとけ」の前提として、不動産投資の7つのリスクを紹介します。
細分化していますが、ひと言で言うと投資ですので収益=お金に関するリスクです。
これらのリスクは、認識した上での事前の準備や起こってしまった時の適切な対処により会費や軽減する事ができます。

空室リスク

家賃下落リスク

家賃滞納リスク

物件価格下落リスク

金利上昇リスク

災害のリスク

修繕リスク

「不動産投資やめとけ」を覆す10のメリット

不動産投資は他の投資に比べ多くのメリットがあります。このメリットを知れば不動産投資やめとけとはならないかも知れません。
ここでは10のメリットを紹介します。

安定した収入=インカムゲインがある

売却益=キャピタルゲインが見込める

融資を受けて投資が出来る

所得税、住民税の節税効果

相続税の節税効果

老後の年金にプラスアルファの資産形成ができる

生命保険、死亡保険として活用できる

インフレへのリスクヘッジができる

業務のアウトソーシングが出来る=副業に向く

努力(賃貸経営)で収益性が改善する

 

別の記事で不動産投資のメリットについて詳しく書いています。同様にデメリットやリスクについても書いていますので参考に見て頂ければと思います。

↓参考記事

不動産投資とは?他の投資には無い優れたメリットをご紹介

 

不動産投資やめとけな人3選

不動産投資やめとけの理由と不動産投資のリスクとデメリットについて書かせて頂きました。その上で敢えて「不動産投資やめとけな人」つまり不動産投資が向かない人を3つ挙げさせて頂くと下記3つになります。あてはまる人はこの3つが解消されてからの不動産投資の検討でも遅くはないでしょう。

リスクとメリットなど不動産投資に関する知識を持てない人

不動産投資は大きな金額の投資です。投資は自己責任と言われますが、他人任せにせず自身での判断ができるように、知識を備えたり、調べたり出来ない人はリスクが高まります。不動産投資やめとけな向かない人と言えます。

自己資金や年収が少ない人

初期費用も含めた経費、空室リスク、修繕リスクなどどのような物件にも存在します。不意なリスクにも耐えうる余裕資金や、空室が生まれても返済出来る計画が必要です。カツカツな状態で不動産投資をすると、返済不能になり破産や、何か急に現金が必要になった時は安い価格で売却せざるを得なくなるなど投資自体の失敗に留まらず、大きな痛手を受ける事となります。

借金に抵抗のある人

借金に抵抗のある人というのは、一定数いらっしゃいます。これ自体否定する事でも悪い事でもありません。しかしながら不動産投資のいちばんのメリットは他人資本で投資が出来て、家賃収入で借金を返済し、その分が資産になっていくという事です。もちろん現金を持っていてその範囲で不動産投資をする事も可能です。しかしそのメリットを理解した上でも、借金自体に抵抗やストレスを感じる人は不動産投資やめとけな人です。

 

↓関連記事

あなたはどっち?不動産投資に向いてる人と向かない人の特徴

 

不動産投資やめとけではなく「こんな物件やめとけ」

ここから先は、リスク、メリットなど正しい知識を持って取り組める、自己資金や年収もある、借金に抵抗はない。という人の次のステップは、自身の投資目的を明らかにして選ぶ物件、買ってはいけない物件を見極めて進めることです。
不動産投資では、最初に買う物件が重要と多くの方が言っています。筆者の経験も含め、最初に買った物件が自身の目的への最短ルートでは無いと気づき、整理をして仕切り直しをしている不動産投資家の方を多く知っています。金銭的にやり直せるならこれも経験と言えるでしょうが、金銭的なダメージが大きく一発退場となれば何のための不動産投資なのかとなってしまいます。また少なからず失敗しない確率を上げるために、買ってはいけない物件を知っておくことが重要です。

買ってはいけない物件とは何でしょう?新築、中古、区分、一棟、戸建て、都心、郊外、地方、RC、鉄骨、木造。よく対比されるこれらの項目で買ってはいけないというものではありません。それぞれの目的と状況によって良し悪しがあるからです。ここでいう買ってはいけない物件とは共通しています。それは「変えられない欠点」がある物件です。大家さんの努力、つまり許容できるコスト内で変えられる欠点は改善して適正な管理で賃貸経営が可能だからです。

変えられない欠点:立地・土地

まず買ってから変えられないものは立地と土地です。なかでも下記は事前の調査や把握は不動産投資においては必須で、該当するものがあれば買わないという判断が賢明と言えます。

 

賃貸が成り立たないエリア

人口が少ない、または人口の減少が顕著に予測されているエリア
人口減少社会の日本では、人が住まないエリア、住まなくなっていくエリアが生まれます。空室リスクが高い立地を選ぶのは避けるべきでしょう。

利便性が低い

駅が遠い、コンビニ、スーパーが近くに無いなどは要注意です。賃貸物件を探している方は利便性を求めて探しています。地方に於いては駅が遠い事はデメリットにならないケースもありますが、周辺環境や住みやすさなどの利便性は自らが変えられない欠点と言えます。例えば同じ市内でも良い場所と悪い場所があります。それを判断するには、土地勘が必要ですし、土地勘が無い場合は、地場の不動産会社や入念な下調べが必要です。

供給過多地域

工場や大学、施設の撤退によって空室率が高まっている地域です。物件の表面利回りを見ると良いと見受けられるものがあります。その物件のレントロールだけではなくエリアの空室率や家賃相場を調べて理由を探る事が望ましいです。企業の撤退予定や都市計画があり、早く売りたいがための値付けなのか、または努力をしても埋められない賃貸物件の供給過多地域なのかの見極めが必要です。

道路付けが悪い

不動産は個別性が高いもので、隣接した土地でも道路付けによって価値が変わります。接道面の長さによって再建築不可であったり、道路の幅員によって建物の容積率や高さに制限を受けるからです。

土地の形状

出口での売却が困難になってしまうという理由で、旗竿地、縦長のウナギの寝床、不整形地などは土地としての活用が困難になり価格が大幅に下がってしまいます。最初に買うべき物件ではありません。

土壌汚染リスクの高い土地

土地としての活用をする場合、工場の跡地、過去に印刷所やクリーニング店があったような土地は要注意です。土地の調査費と万が一汚染が認められた場合、土の入れ替えのコストが買主の負担になるからです。物理的瑕疵物件のひとつです。

擁壁地

擁壁の工事費用は高く1㎡あたり5万円以上は掛かります。また建築に際しては擁壁から一定の距離を離して建てなくてはいけないなど法律の制限が厳しく、思うような土地活用が出来ないがゆえに土地の価値としては低いものになってしまいます。こちらも避けるべき物件と言えます。

災害に対するリスクが高い土地

過去に水害が起きているか、浸水履歴などをハザードマップで確認をして、低地や地盤が弱いところは避けた方が無難です。また先ほどの擁壁でも触れたように崖のある地域によっては、「土砂災害(特別)警戒区域」「急傾斜地崩壊危険箇所」「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されている場合があります。建物を建てるには都道府県の許可が必要になります。そもそも危険とされている所を選ぶのは避けたいところです。

これらの土地が持つリスクは国土交通省のハザードマップポータルサイトより調べることが出来ますので、自分の投資エリアや物件の所在地については確認をおすすめします。

国土交通省|ハザードマップポータルサイト

 

変えられない欠点:建物

 

旧耐震基準の建物

1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に対しては新耐震基準が適用されています。それ以前に建てられたものに関しては一級建築士など専門家へ調査依頼をするなどが重要です。耐震性能だけではなく、外壁、配管、屋根、エレベーターなどは必ずチェックすべき項目です。入居者は気にせずに住まわれていたとしても、建物としては大規模な補強や修繕、建て替えを必要とする場合があります。これらには多額のコストが掛かります。また旧耐震という点で次の買い手が付かないという難しさもあります。もし構造上の欠陥が認められる場合、物理的瑕疵物件として扱われます。

狭すぎるワンルーム、1K

投資効率の良さから一区分を狭く作られた4坪(13㎡)程度のワンルームなどの物件は存在します。入居者にとっても賃料が安い点は魅力ですが、退去するとなかなか次が決まらないのが特徴です。やはり快適性を求めるとある程度の広さが必要で狭小の部屋は選択肢に入ってこないのが実状です。

違法建築物

違法建築とは、建築基準法に違反していたり、未登記の増改築があり建ぺい率、容積率をオーバーしている物件を指します。法的瑕疵物件のひとつです。確認済証、検査済証や登記について確認が必要です。違法建築物には銀行の融資がつかない場合が殆どで、ノンバンクから高金利で融資を受けるか、自己資金で購入するかとなります。また売却も同じ理由から流動性が低く難しいので手を出さないのが無難です。ひとつ注意が必要なのは、建ぺい率・容積率オーバーの物件でも「既存不適格建築物」というものがあります。これは建築時は適法であったが、その後の法改正により不適格となった物件で違法では無いとされています。一定規模の増改築の際は新しい法律に従ってという事になります。

事故物件

瑕疵物件のなかでも、殺人や自殺、火事や孤独死があった心理的瑕疵のある物件のことです。 事故物件は後の入居者が付かない、退去が発生するという空室のリスクと、売却時にはいくら価格を下げても売却できない不動産もあります。しかし都心ではあまり気にしない人が多く、少し価格を下げると売買でも賃貸でも買手や借り手がつくケースも見られます。
そして、このような事故物件は売買・賃貸ともに、不動産会社が宅地建物取引士による重要事項説明書で告知する義務があります。何年経過したら告知しなくてもいいという明確な判断基準は ありません。告知義務があるのは事故が発生した住戸のみとされており、隣室や階下の部屋については説明義務はありません。孤独死などの自然死に対しては大きな抵抗なく入居者が入る傾向はありますが、殺人などのあった物件は変えられない歴史として、某有名サイトにも掲載されます。自ら調べる事も必要ですが、リスクは多大なので買ってはいけない物件と言えます。

 

「不動産投資やめとけ」のまとめ

これらの変えられない欠点=リスクを持つ物件は買ってはいけない物件と言えます。不動産投資初心者はこれらを選ばない事が賢明です。空室のリスク、売却できないリスク、コストが多大にかかるリスクが大きい事が理由です。それを許容して相場よりかなり安く買って不動産投資をされている方もいなくはないです。歪みを取り、利益を生む上級者の手法です。そういう事にチャレンジすることも不動産投資の醍醐味とも言えるかもしれませんが、普通の投資家はそこまでリスクがある難しい事をせず、失敗しない物件を選ぶことが賢明だと思います。

 

プロフィール
アイカワ編集長
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士  広告会社に勤務する異色の不動産投資大好き編集長。 自らの知見と大家さんのネットワークで得た、不動産投資家にとって本当に役に立つ情報の発信を心がけています。
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