不動産投資の基礎知識

不動産投資ローンを扱う金融機関の種類とは?融資攻略のポイントを解説

不動産投資ローンを扱う金融機関の種類とは?融資攻略のポイントを解説

不動産投資ローンは金融機関の種類を知って融資を攻略する

不動産投資のメリットとして、投資でありながら資金を金融機関が融資してくれるという事が挙げられます。これにより自己資金以上のレバレッジを効かせた投資が可能なのです。これをレバレッジ効果と言います。不動産投資ローンの種類については、アパートローンと言われるパッケージ型のものと、オーダーメイド型のプロパーローンの2種類がある事は別の記事で書かせて頂きましたのでご興味ある方はご覧ください。

不動産投資で知っておくべき2種類のローンとは?アパートローンプロパーローン

そしてローンの種類と共にもうひとつ重要なのが、どのような金融機関が不動産投資ローンを扱っていてどのような種類があるかという事です。具体的な金融機関名を知る事ももちろん必要ですが、投資家自身の状況や物件によって融資をしてくれる金融機関の種類自体が変わってきます。そしてその金融機関の種類や目的、特徴を知る事でより自身にあった融資戦略が立てられるのです。

 

こんなにある不動産投資ローンを扱っている金融機関の種類

不動産投資で融資を受けられる金融機関は実にたくさんあります。それぞれの特徴やその金融機関がどのような役割や目的を持っているかを知れば、攻略の糸口がつかめる筈です。

銀行

銀行(普通銀行)は、「お金を預かる預金業務」「お金を貸し出す貸出業務」「決済を行う為替業務」を行います。これを銀行の3大業務と言いますが、どれも不動産投資家にとっては必要な機能であることがわかります。そんな我々の生活にも身近な銀行ですが、以下のように細かく種類を分類する事ができます。

都市銀行

普通銀行のなかでも大都市に営業基盤を持ち、全国に支店網を有する銀行です。「都銀」「メガバンク」などと呼ばれます。都市銀行は5行で、「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」
「三井住友銀行」「りそな銀行」「埼玉りそな銀行」とされています。

地方銀行

各都道府県に本店があり、特定の地域を中心に業務を行う普通銀行です。
都市銀行と違い、全国的に支店を展開している地方銀行は稀で、各都道府県の有力企業との付き合いをメインにしています。2023年11月30日現在、99行の地銀があります。(出典:日本金融通信社)

信託銀行

信託銀行は銀行業務以外にも、信託業務(資産の移転と運営) や併営業務(相続、不動産仲介、証券代行)など個人の資産運用などに強く様々な業務を行う銀行 です。

その他銀行(ネット銀行)

自店舗やATMをメインで持たず、インターネット上での取引を専門に行う銀行です。手数料が安く、パソコンやスマホでの利便性に優れている特徴があります。

信用金庫

地域密着型の金融機関で、特定の地域で暮らす方もしくは会員同士の相互扶助を目的としている非営利法人です。地域への利益貢献を優先しているのも銀行とは異なるところです。

信用組合

信用組合も信用金庫同様に、組合員の相互扶助を目的とした非営利団体になります。組合員の経済的地位の向上を図ることが目的とされています。

JAバンク

全国に支店網がある、農業協同組合(JA)や信用農業協同組合連合会(信連)、農林中央金庫(農林中金)が構成する金融機関です。信用事業として銀行と同じような業務を行っています。組合員以外でも利用する事ができます。

政府系金融機関(日本政策金融公庫・商工組合中央金庫)

政府系金融機関のなかでも、不動産投資に関連が深いのは「日本政策金融公庫」「商工組合中央金庫」となります。日本政策金融公庫は個人・法人で創業期に使い勝手が良く、商工組合中央金庫は中小企業の活性化を目的にされています。

 

ノンバンク

ノンバンクとは、名前の通り銀行ではありません。預金の受け入れを行わない金融機関で、それ以外の方法で資金調達をして貸付業務を行っています。他の金融機関では融資が付かない物件であったり、審査が短いなどのメリットがある反面、独自の審査基準を持っているため金利は高いのが特徴です。

 

金融機関の種類別徹底比較

金融機関の種類 金利 融資対象者 難易度 特徴・理念
都市銀行・信託銀行 1%前後 経営者、地主、高属性会社員 非常に高い 大企業など大口顧客中心の営利団体
地方銀行 1.5~3% 年収700万円以上、金融資産1000万円以上 高い 銀行によってエリア・融資姿勢が異なる
ネット銀行 1.6~4.5% 年収500万円以上 やや低い 不動産会社との提携ローンやマンション限定など特色がある
信用金庫 1%~4% 営業エリアの個人・法人 年収500万円以上 普通 地域の利益貢献が優先される
信用組合 1%~4% 営業エリアの個人・法人 年収500万円以上 普通 組合員の経済的地位向上を優先
JAバンク 2%~4% 農業従事者、地主、組合員 年収150万円以上 普通 組合員に限られ建築費用のみ融資
政府系金融機関 1.5%~3% 年収400万円以上 やや低い 個人事業主、中小法人を支援
ノンバンク 3.5~8% 年収400万円以上 低い 金利が高いが柔軟な融資姿勢

 

金融機関の種類に見る不動産投資家の攻略ポイント

ここまでの解説を見て頂いた通り、不動産投資家にとってどのような種類の金融機関が適しているかは、それぞれの状況、物件によります。金利だけを見れば都市銀行、地方銀行となりますが、投資家の属性、物件のエリアによっては使えない金融機関が多いのも事実です。またプロパーローンであるか、アパートローンかで選択肢も変わってきます。不動産投資初心者にとっては、手頃なアパートローンの取り扱いがある金融機関で融資の出やすい評価の高い物件から進めることや、地域に根差した信組、信金から始めていくなどが王道では無いでしょうか?

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